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弁護士コラム
Column

とある刑事弁護と法テラスの報酬

2021年04月03日
岡崎事務所  弁護士 安井 孝侑記

実は最近,弁護士になってはじめて,法テラスの報酬決定に不服申立てをしました。

私は,岡崎市,幸田町,西尾市,安城市,碧南市,刈谷市,知立市,高浜市,豊田市を含む西三河地方で主に執務しており,その中でいわゆる国選弁護も担当することがありますが,今回はそのお話です。

事件としては,弁護士であれば誰でも経験のある窃盗事件で,本人も概要を認めている,いわゆる自白事件でした。

しかし,その事件は,公判請求をした検察官から公判提出予定証拠の開示を受けて証拠を見てみると,どう考えても被害額の立証ができないものでした。

正直,判決の結論に影響がでるような金額の差ではありませんが,このような適当な立証構造で起訴をしたことは,公権力を行使する立場として許されるものではないので,当然被害額の一部について争いました。
結果,​窃盗の被害額については検察の主張する金額ではなく,こちらが認めている金額の限りで認定をされました。

ここで,ブログをご覧のみなさんに質問しますが,この事件の判決は一部無罪といえるでしょうか?

この点,法テラスの刑事弁護の報酬については,一部無罪の加算というものがあります。これは法テラスのHPにも公開されています。

結論からいうと,この場合,法テラスの基準でいくと一部無罪には該当せず,弁護士の報酬金額は,争わなかった場合と全く変わりません。

理由としては,法テラスの一部無罪の加算の対象となるケースは,「判決主文において無罪が言い渡される」場合には限定されています。

ここからは少し難しい言葉になりますが

本来の一罪又は処断上の一罪の一部を構成する罪につき事実認定で無罪となっても,判決理由中で無罪の趣旨が明らかにされるにとどまり,判決主文において無罪が言い渡されることはないとされているためのようです。

つまり,ひとつの窃盗行為に関する刑事裁判において被害額をいくら争っても,法テラスの報酬には影響しないとする帰結となりますが,これについて法テラスの見解は,裁量的判断を排除して,類型的・画一的に算定すべき要請を優先するものです。

本件については,私としても約款上該当し得ないことは明らかですが,結論としてどうしても納得できなかったので,不服申立てをしました。

もちろん,結果は変わりませんでしたが,法テラスからは丁寧に回答が届きましたし,結局はその制度自体に問題があることなので,実際の組織の方たちを否定するものでも当然ありません。

ただし,弁護活動が適切に評価されないような状態は是正されるべきだと思います。

やはり,国選弁護の報酬の低廉さについて,否定することはできませんが,だからといって弁護士はその業務を変動させることができません。

今でも相談を受けたときに「私選じゃなくて国選だからきちんとやらないんでしょ」というような質問を受けることがありますし,市民のみなさんにそう思われるような状態は非常に悲しいですのでなんとか変わっていければなと思います。

とりあえず,小さなことですが,私にできることをやっていきたいと思います。​​​​​​​​​​

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