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弁護士コラム
Column

離婚をする際に最低限決めておくべき事項は?

2021年02月26日
岐阜大垣事務所  弁護士 石井 健一郎

初めまして、昨年の8月から岐阜大垣事務所にて勤務しております石井健一郎(いしい けんいちろう)と申します。
​岐阜市、大垣市及びその近郊の皆様におかれましては、今後ともお引き立て頂きますようお願い申し上げます。

​​さて、早速ではありますが、離婚の法律相談を受けておりますと、「親権はこちらが欲しい!」「慰謝料を払って欲しい!」等と既に明確な獲得目標を持って相談に来られる方が多いですが、その他方で「離婚はしたいけど何を決めて良いのか分からない」と相談に来られる方も少なからずいらっしゃいます。
​​そこで、簡単にではありますが、今回は、離婚をする際に最低限決めておくべき事項についてお話し致します。

​​
​ ⑴親権者
​お子様がいらっしゃる場合には、親権の所在は必ず決める必要があります。 この時、親権者は必ず一方に定めなければならず、離婚後も共同親権を行使する旨を定めることはできません(ただし、我が国のこのような制度は比較法的には圧倒的に少数派であり、諸外国の多くは全面的あるいは部分的にも共同親権を認めています。共同親権の是非については、別の機会があれば、その時に考察してみたいと考えています)。


​​⑵養育費
​養育費は、非親権者と親権者の協議時の収入を比較し、養育費算定表に基づいて決めます。 もっとも、協議段階では必ずしも養育費算定表に従う必要はありません。 また、一般的に養育費は、「(非親権者)は、(親権者)に対し、毎月末限り〇〇万円を支払う。」との形で決めることになりますが、時々のライフイベント(例えばお子様の進学等)のタイミングで別途の支払いを約束しておくこともあり得ます。


​​ ⑶面会交流
​そして、非監護親と子どもの面会交流の頻度や方法、条件について定める必要があります。 特に面会交流の頻度については、大体の場合において月に1回程度と決まります。もっとも、この『月1ルール』は、多くの場合、「仮に調停や訴訟に持っていったとしても裁判所がそのように判断するから」という何ともしっくり来ない理由に基づいているようです(裁判所としては、親権者の負担を鑑みて出来るだけ安定的に実施の継続が見込める頻度を踏まえてそのように決めているのかも知れませんが)。 ただ、個人的には離婚の問題と子どもの問題は別物だと考えていますので、ある程度成長したお子様(中学生程度以降)の面会交流については、お子さまの本人の意思の下で自由に実施されても良いように考えています。


​​ ⑷財産分与
​基本的には夫婦の共有財産につき折半して取得することになります。 ルールとしては単純明快ですが、主に
​①どの時期を基準に折半するのか?
​②そもそも何が「共有財産」に含まれるのか?

​​という2点で問題になることが多いように思われます。
​①については、原則的に、離婚に至る過程で別居を経ている場合には別居時を基準とし、同居が継続していた場合には協議時を基準時に定められます。 調停や訴訟になった場合には、「実質的な婚姻関係の破綻時」を基準に定めるため、そのためのチェックを経ることになりますが、大体の場合において協議時と同じパターンに落ち着くことになります。
​ ②については不動産、自動車、預貯金、株式、有価証券、生命保険…といった比較的資産価値の高い財産に関して取り決められることが多いです(厳密に言えば、婚姻中に購入した家電や家具も分与の対象となりますが、一般的にはこれらの財産については資産価値が無いことから、早期の離婚に向け意図的に分与の対象から除外することが多いように思われます)。 もっとも、②は財産ごとに各論的な問題が含まれていることから、詳細は別の機会に説明いたします。


​​​ ⑸慰謝料
​種々ある理由の中でも「離婚がてら不貞行為やモラルハラスメントに関して請求したい(あるいは請求されている)」という相談が多いように思われます。 この点、そもそも、慰謝料は、厳密には不法行為(民法第709条)の問題であるため、必ずしも離婚時に決めておかなければならない事項ではありません。もっとも、実際問題としては、婚姻関係の清算の場面である離婚時において一緒に解決が図られることになろうかと思います。 肌感覚で申し上げれば、不貞行為に関する慰謝料については「不貞があったか否か」という事実の問題であるため、事実を立証できる証拠等を握っておけば慰謝料に関しての取決めも比較的まとまりやすいかな、という印象を持っております。
​他方で、モラハラについては「その言動がモラハラにあたるのか」という評価の問題になりますので、協議での慰謝料について取り決めは困難であることが多いように思われます(評価の問題である以上、当事者間の価値観に食い違いが生じているためです)。 したがって、慰謝料を求めたいという強い希望のある方は、求める原因に応じて協議を継続するのか、速やかに調停に移行した方が良いのかといった戦略を固めておく必要があるように思われます。


​​​ ⑹その他
​見落とされがちな問題として、家財の撤収の問題があります。 この問題は、別居時に退去者の所持物が残置されている場合に、
​​①この残置物をいつ取りに行くのか
​②誰が取りに行くのか

​という2点に尽きます。 本来であれば、言わずもがな日程を調整して授受をすれば良いのですが、離婚を検討している以上、当事者双方が既に高葛藤状態にあることが多く、持ち出しの態様によっては「撤去に乗じてこの家財が盗まれた!」「そんなもの盗っていない!」と二次的な紛争を惹起することがあり得ます。 そこで、家財が残置している場合には、①いつ②何を③どのような方法で持ち出すのかをあらかじめ協議で定めておくことが、穏当な方法といえるでしょう。 以上、一般的に協議で定めておくべき事項について説明を致しましたが、これらはあくまでも一般論であり、本当に定めなければならない事項は個別のケースによって異なります。 そのような意味でも、弁護士に相談されることがご自身にとって一番納得できる回答を得やすいのではないかと思います。 弊所は離婚に関する相談は、初回無料となっております。つきまして、「離婚を求めている/求められているけど何を決めて良いのか分からない!」という方も一度弊所までご相談に来ていただければ幸いです。